経験は何事も人を成長させる。

たとえそれが自分にとって嫌な事でも自然と身についていくものである。

 

もし、悩まないタイプの自己満足と自己顕示欲の強い上司の場合はメンタルケアには無縁である。

情報や知識としてメンタルケアの大切さを理解していて、会議の議論に加わっても

残念ながら知識のお披露目であって本人に適性があるとは言えない場合が多い。

 

もしそれが企業の幹部だったら悲惨である。

どうしても自分の保身で物を考える傾向になってしまい、

思い切った斬新的な社員を思いやる対策をとるのは現実的には難しい。

 

現在、企業の中での人間関係の問題で悩んでいる若い層の人たちは増える一方である。

しかし、成果主義主体の企業ではメンタル的な問題に対しては優しくない。

でも企業イメージもあるので、企業としては組織的に積極的に取り組んでいる姿勢だけは見せている。

 

残念ながら一般的な社員からの声として自分の会社はメンタルケアには素晴らしいという声はなかなか届いてこない。

それが日本人の気質なのか、社会的風土なのか分からないけど、意識は遅れていることは確かだ。

 

自分の会社は一生懸命やっていますという声ばかりだ。

 

企業の幹部が切実な悩みの体験をしていたのならば、部下たちの気持ちもわかるかも知れない。

形だけのメンタルケアの組織的体系だけではなく、現実的な個人のケアを主体とした体制を

とるか取らないかでメンタルケアの体制が本物になるかならないかが決まる。

 

企業が向上していくには社員の精神的な安定感と人間関係の安心感が絶対必要不可欠である。

メンタルケアとは、何においても一番大切な精神の肝っ玉の部分を人が支えることである。

それを本当に理解してもらって、初めて心療カウンセラーや心療対話士の出番がある。