深刻な社会問題となってきている介護や認知症を題材にした

映画「ペコロスの母に会いに行く」を観てきました。

 

高齢化社会に突入している日本にとって、

介護や認知症は、避けられない現実の問題となっています。

老人介護や認知症は、自分自身にもあり得る深刻な問題です。

どちらかというと重たい題材ですが、森崎東監督の喜劇映画の巨匠によって、

まったく新しい介護喜劇映画が誕生していました。

 

映画を観てあらためて思うのは、認知症の介護にはメンタルケアがとても重要だということです。

認知症を進行させないためには、いかに「寄り添うことが出来るか」がポイントになります。

介護する人にも生活があるため、ずっと一緒に寄り添うことは難しいのが現実です。

しかし、今日本では老人介護施設にお世話になる道があるため、多くの家族は救われています。

 

映画ではグループホームで認知症の方をお世話していました。

その介護職員(ヘルパー)として、アクション女優のイメージが強い長澤奈央さんが、

とても優しい介護職員(ヘルパー)を演じていました。

心の強さと包容力と優しさを備えた雰囲気を、長澤真央さんらしい持ち味として出しているのが

とても好感がもて、観ている側にとって、こういうヘルパーさんが大勢いたらなとつい思ってしまう。

 

介護職は大変さゆえに、若者の定着率が悪い状況が続いている。

それでも人が大好きで懸命に介護の仕事を頑張っている方も多い。

働く環境の良さは、職員の意識にも大きな影響を与えると同時に

認知症の利用者にも影響が大きいことは明らかです。

この映画は施設の在り方や、長澤奈央さんらが演じる若いヘルパーさん達の頑張りによって

認知症の入居者の心が救われ、楽しく過ごしていることを分かってもらうには大きな意義があると思う。

 

メンタルケアの目から見ると、日常の会話や動作の中で、自然に行っている何気ないやりとりが

いかに重要かを思い知らされるものです。

それによって人は救われたり助けられたりする、

とても微妙なものであることも再認識させられます。

 

どんな場合でもメンタルケアの技術は要求されていることが分かります。