先月、ある企業からの依頼で、営業マンを対象にしたメンタルケアの研修をした。

 

どんな企業でも、必ず顧客が存在する。

呼び名が患者や利用者や市民や入居者に代わっても、営業マンにとってお客様には変わりない。

 

自分の会社の技術を相手により良く理解してもらうには、伝える力が必要だ。

 

人は自分の意見や気持ちを伝えるのは得意とするが、

人の話しを聴いて、相手の気持ちを理解することは概して苦手である。

だから自然と自分の言いたいことだけを伝えようとしてしまう。

一生懸命頑張れば頑張るほど、結果的に自分の意見だけを言い放す傾向にある。

これは人間の心理である。

 

優秀な営業マンほど、余計なことは言わない。

聴く力があり、自然と顧客に話しをさせることができる。

結果的に顧客は自分が納得した形で、自分を理解してくれた相手からの購入や契約成立となる。

 

メンタルケアは「聴く技術」そのものである。

 

先日、社員からのアンケート結果が送られてきた。

どの方も、客先との信頼関係が築きやすくなったとか、

契約がとてもスムースになったとか、

成績そのものが以前に比べてとても良くなったとか、

自分に自信を持つことができ、余裕を持って話しが出来るようになった

などということが書かれていた。

 

これからの営業マンは、物を売るだけではなく、自分をいかに売るかの時代になっている。

メンタルケアの研修は、そうした時代に最も必要な分野となってきていると実感した。