親の役割、特に母親の子どもに対する役割は非常に大きい。

あちらこちらで幾度となくそのような話がされていても、子どもに関する問題は繰り返される。

 

子どもとの接触時間から考えると、園の先生の方が親よりも多いかも知れない。

先生達は子どもと一対一ではないが、誠心誠意に愛情を込めて一番大事な成長期を面倒を見ている。

しかし、どれだけ一生懸命であっても、母親の愛にはかなわないのだ。

子育てに多少問題のある親でも、子どもにとっては母親が一番である。

 

多くの情報が飛び交う社会で、何が本当か、何が正しいかは、捉え方の問題なので人それぞれであるが、

ほとんどの大人は、情報に対して自分にとって都合の良いものを選択しがちな傾向にある。

そういう大人たちが子育てで成長期の大切な時期に、大人の都合の対応をついつい子どもにしていることが多い。

 

教育という場を全体で考えても、子どもの成長期である保育園、幼稚園での重要性は大きい。

社会的人間性の根本を育成する場はここか、この時期の親にある。

 

親教育を誰がどこでやるのか。この問題はとても大きく、将来を担う子どもの成長に大きな影響を及ぼす問題である。

大人になった人に対する教育の場は、普通の生活をしているとほとんど無いのが現状である。

今後は保育園、幼稚園で、子育て真っ最中の親に対して、子どもに向き合う親の役割教育をしっかりする

必要があると思っている。

 

具体的には、外部講師等を招き、講座や研修を行なったり、カウンセラーにより母親の心のケア等を積極的に

行う仕組みを取ることが一番現実的で望ましいと思っている。

そのための協力は今後も頑張ってやっていきたい。

 

     心療対話士協会 石井利幸