知っていますか?
みかんの味は木から直接とった味が最高だということを。
みかんの産地は集荷場で大きさ別に機械で分けられ箱に入れて出荷される。
その時、みかんにとって悲劇が起こり悲鳴をあげている。
大きさ別に選別されて箱に落ちる時の高さが実は大きな問題なのである。
きわめて機械的に効率的に作業は進められていくのは当然だが、
流れるコンベアから落ちた瞬間、みかんの味は衝撃を受けて変わってしまう。
みかんを愛する農家の人は言う。
直接もぎ取ったみかんの味と機械で選別されたみかんの味を農協の人も知らないと。
30センチ、ポトンと落ちただけで、もう本来のみかんではなく、みかんもどきになっている。
何でもそうである。本来のものに何らかの手を加えると実は見た目とは違って失うものが大きい。
近代化というものは、そういうものを犠牲にして成り立ってきた。
人間の進化はまだ浅い。でも近代化の波は恐ろしいほど早い。
心が付いて行かない。
衝撃に弱い人も大勢いる。でもそんなことは社会ではお構いなしだ。
衝撃を受けた心は薬ではなく、癒されるメンタルケアが益々必要になってきている。
一人でも多くのメンタルケアの専門家が早く育って欲しいと願うばかりである。
みかんを見た時、ふと自分の人生のことを考えてみるのもいいと思う。