30代の男性である。引きこもって7年になる。

家族の生活は十分過ぎるくらい豊である。きっと将来何もしないで食べていける可能性がある。

しかし人生そんな甘くないから、家族の誰かがこけたら財産はパット消える。

でも今はそんな心配がないから困る。

 

父親は現実の社会を知っているから、そんな子供にやきもきするし将来を案ずる。

でも、母親はダメな子ほど可愛いのか、溺愛する。

両親の子に対する考え方が相反していてケアはそこで壁にぶつかる。

当然子供は楽な母親の意見に従う。

 

いくら個別のケアをしたところで、本人とって何も現在困っていることが無い限りケアなど

本人にとっては必要もなく、受け入れる気持ちも無い。

社会の現実の厳しさを少しずつ話しても、彼にとって別世界の話しである。

 

申し訳ないが、メンタルケアの対象外である。

ケアを求めていない人にはケアをすることは出来ない。

彼がいつかどん底に落ちた時に、初めて私の出番だろう。

 

親は、引きこもっている子に対して、無視しているわけではないよ、あなたを愛しているよと

いうためにカウンセラーを付け、お金を出している。

親の逃げである。

 

それは子供のためを思ってのことでは無い。

親の都合である。

必要なのは両親が良く話し合い、子供に対する向き合い方をきっちり決めることだ。

 

そういう意味では、彼は幾つになっても親の犠牲者かも知れない。

引きこもりにもいろいろなケースがあるんです。