自分のことはなかなか分からないものである。

だから他人から見たら変だと思うことを普通にやってしまい、

実は影で大恥をかいていることが多い。

 

私自身もそうだが、仮に変だと指摘されたとしても、自分は変だと思っていないから

「何言ってんだこいつ」ぐらいにしか思わない。

 

そもそも他人からの助言をスタートの時点で素直に聴こうという気持ちを持っていない。

とても根気があり愛情あふれ慈悲深い人で無い限り、嫌われてまでして「あなたはここが変だ」とは言わない。

 

だからメンタルの世界から見ると、悩んでいない人に何を言っても始まらない。

時間とお金の無駄である。

本当に困った時だけ、すがりついてくる。

 

確かにこの時点では大いに人の意見やアドバイスを聴く態勢にはある。

でも、とても残念なことに、風邪で言えばちょっと調子悪いから早く寝てゆっくり休もうと思って実行すれば

風邪もひどくならずにすぐに治る。

 

これが忙しいからとか、このくらいは平気とか言っていて、体が最後に悲鳴を上げて動けなくてなってから

初めて医者に行き、仕事も休み完治するまでに何日もかかることになる。

 

悩みの相談も、他人の助言を素直に聴く姿勢も、早ければもっと良い対処の仕方があったのにと

思うことばかりである。

 

でも、どうしようもなくなってから私の所に来る。だから重症患者である。

すぐに治らないし、対処の仕方や方法論もすごく変わってきて選択肢が減ってしまう。

 

こんな話も元気の良い人には関係の無いことで、メンタルケアの世界は普通の感覚では

とても理解出来ない異質な世界なのかもしれない。