人の人生は否応無しに生と死の狭間にいる。

そこで日々の出来ごとに悩み苦しみ、その中から喜びと幸せを感じて行く。

どんな人でも悩みは辛いからそこから抜け出したいと思うだろうし断ち切ろうと普通は考える。

 

そこがもしも欠如していたのなら、それはもう病的の領域に入る。

ところが生きている事に執着していない人もいるのだ。

 

だから将来に対する希望も展望も無い。

当然のごとく家族や周りのの人たちは心配し自立を促すことにやっきとなる。

でも、生に執着心の無い人は全く自ら動こうとしない。

 

メンタルケアをしても全く改善されない事があり、不思議さを感じる時がある。

そこで初めて気がつく。

生と死は一対であることに。

 

そう、実は死に対して恐怖心を持っていない人がいるのである。

だから本人にとって明日はどうでもいいのである。

今があればそれでいいし、たとえ明日死んでも構わない。

もっと言えば、生まれてきたこと自体が間違いだったと思っている。

 

これはウツではない。発達障害でもない。

でも、現実に私たちが考える領域を超えている人たちが実は社会にいる。

そうした事実をメンタルケアに関わる人は知っておくべきである。