「心理学の勉強を今までしていないが、これからメタルケアの勉強をすることは
可能ですか?」と聞かれることが多い。
心理学の基本を学ぶことは、人の心を知る上でメンタルケアには
有効であることには違いない。
でも、学んでいないからと言って、メンタルケアが出来ない訳ではない。
人によっては時として、書斎学の心理学が学問的知識として先行して
悩みを抱える相談者の本音を見失うことがある。
だから私は、「心理学を学んでいなくても実践を通して
次第に学んでいくものだから大丈夫」と答えている。
人の心は複雑である。
社会の急激な変化で、正直今の世の中 本当が何であるかが分からなくなっている。
人の理念が一体化した社会性が無くなって、個人の人間性重視の時代となり
極端な話し、何でもありの時代になっている。
そんな中で心理学を適用しようとしても、現実には無理があることが多い。
人間の本質を突き詰めれば、そこに見えてくる人間の心理の基本は同じかも知れないが
メンタルケアは、それほど難しく考えなくても もっと手前の段階での
カウンセリングが重要だと思っている。
個人の考え方を理解することは必要だが、考え方を変えることまでは出来ない。
悩みを抱える相談者が、カウンセラーによってホッと一息ついて癒されるならば
それで十分、メンタルケアは成立する。