
メンタルケアまたはメンタルヘルスケアは国家資格ではなく民間資格である。
今後はどうかというと、国家資格になる予定は無いということである。
理由はそれぞれの省庁の絡みもあると聞いている。
それに、心のケアを特別な資格を持った人しか出来ないこと自体がおかしい。
医者しか出来ないとか、看護師しか出来ないとか、臨床心理士しか出来ないとか、先生しか出来ないとか
その国家資格を持った人しか出来ないとしたら、心の悩みを聴いてあげたりする人が限定されてしまう。
本当なら、メンタルケアなんて言葉なんかもいらないくらいだと思うのである。
普通の社会の中で、みんなが得手不得手のところをカバーしながら、ともに手を取り合っていけば
それで十分に普通に大変でありながらも、人として楽しく生きていけるはずである。
そんなわけで、メンタルは今後も国家資格はありえない。
でもひとつのブームのように、大学では臨床心理士の資格が取れるコースがあるような学科を開設して
少しでも新入生を呼び込もうとしている。
臨床心理士の資格を取ったところで、何かが変わるわけではない。
基本的には書斎学である。
教える先生が本の中に埋もれているのだから実際の生の声で戦っている現実とは異なることが多い。
メンタルの場合は正解が無いから、これが正しいということがないという落とし穴が逆に怖い世界である。
悩みを聴き癒すだけで、問題解決にはならない。
かといって社会的な良識の判断を述べたところで悩みが消えるわけではない。
言葉は悪いが臨床心理士はメンタルの対応としたなら学問として成立している世界である。
なかなか現実は厄介で、すなんなりと問題解決にはいかないケースが多い。
さまざまな現場の修羅場をくぐってきたから、私は私なりに心療対話士をやっている。
悩みの原因を取り除くことがメンタルケアの本質と信じて私は対応している。
でも、最後は悩みを持つクライアントに笑顔が戻り、生きる勇気を取り戻してくれればいい。
心療対話士は、どちらかというと、そのまた裏側の世界のぎりぎりのところをケアしていると思っている。
