
メンタルケアというと、最近では心療内科や精神科と同様にマイナスイメージがついてきた。
つまり何らかの原因でストレスが蓄積し、日常生活を送るのが辛いと感じている人が
一般的にカウンセリングを受けるというイメージになっている。
実際、訪れる人の大半は会社の人間関係や子育てや家庭内の問題や介護の問題、病気の問題と内容は様々だけど
精神的な疲れにより、自分でコントロールするのことが出来ないか、難しくなってきた人がドアをたたく。
しかし、最近の傾向として、会社で何らかの問題があるとされ、結果的に業務命令でカウンセリングを受ける人が増えてきた。
たいていの場合、本人はメンタルケアのカウンセリングを受けることに対して非常に拒否反応がある。
自分は精神的におかしくないと思っているからである。
それは当然であり、本人からしたら納得いかないのも無理はないと思う。
メンタルケアの世界にいると、カウンセラーとしては何が正しくて何が間違いなのか、
いつも疑問に感じる。
答は一つではないということだ。言い方を変えるならば通り一遍の答ではないということだ。
メンタルケアはクライアントによって答が違う世界なのだ。
そこには、クライアントの生い立ちや育った環境、現在の家族の様子や職場の人間関係や健康や、
クライアントを取り囲む社会環境が大きく影響している。
だから、カウンセリングには特別な感性が要求されると思う。
マニュアルが存在しない。
ひたすら今まで培った様々な経験と情報と日々の勉強と平常心を保つ自分を要求される。
だから、カウンセリングに拒否反応を示した人でも、帰る時には来て良かったと思ってもらえる。
心と心というより、人としていかに向き合えるかということが求められている。
