子どもを預かる保育園・幼稚園では、何事もなく一日が終わることが

最も大切なことである。

園内で起きるすべての責任は園長にある。

園長職になると外部との会合も多々あり、外出していても

「どうか誰ひとり転んでケガをしたりすることがないように」と願わずにはいられないという。

 

公立の園と、学校法人の私立園と一般法人の園等と園の形態によっても園長にかかる責務と重圧は違ってくる。

また、単一の独立した園と複数の園を持っているところでも、組織の在り方によっても園長の在り方が変わってくる。

 

子どものことだけでなく、保護者対応もかなり重要であり、保護者の相談事は各先生よりも園長が担っている。

その相談事は家庭内の事など多岐にわたっている。職場の職員の人間関係の問題や、

個人の悩み事への対応、行政に提出すべき書類や行事ごとの計画立案、人事の案件等と

息つく暇もなく仕事が重なってくる。

 

最近は、職場の人間関係に絡んだ人事問題が頭の痛い問題の筆頭となっている傾向にある。

しかし先生方の共通点は、子どもは無邪気で素直で可愛く、誰もが成長していく過程を見守りながら

楽しく仕事をしている。

実際、子ども自身に癒されているケースが多いのかも知れない。

 

これが大人同士の問題になると、同じ職員間でも年齢や経験や得意分野や正職とパートの違い等が

複雑に絡んで物事を円滑に進めることは常に必要以上の配慮が求められる。

 

精神的に疲れ果てている園長の本音を誰が理解しているのだろうか。

仕事だからということだけで片付けられない重圧をかけられて、必死に子ども達のためにという思いに

自分を奮い立たせている園長が大勢いることを、社会や管理している組織は十分理解すべきだと思っている。

 

園長先生、毎日お疲れ様です。

でも、無理をし過ぎて自分が崩れてしまわないようにコントロールすることを願っている

 

         心療対話士協会 石井利幸