私も長いことIT業界に身をおいていた経験があり、プログラマーやシステムエンジニアの苦労は
痛いほど分かる。
技術の進歩が著しく早い業界だから技術者もそれについていくのは大変である。
コンピュータの専門学校を出たり、コンピュータの専門課程の大学を出たとしても現実の会社の求める
技術は常に先の先まて行っているので、なまじ少し分かるぐらいの人はたいてい長く勤務することなく
自分の技術の限界を感じて辞めていく。
会社とて技術を身につけてもらうために長い研修期間を設けて、やっと一人前になったかなと思うころに
辞められてしまうのであるから正直たまったものではない。
今はスマートフォンの開発言語技術やネットワークの技術や基幹部品への特殊な技術を求められいる。
以前はコンピュータ屋さんというと若干エリートの匂いがした職種だったが、
残念ながら実情は技術者の使い捨てのが多い傾向にあり、
そうした環境の中で働く技術者は挫折=ウツになってしまう。
会社は突然のこととして大慌てするが(なぜなら仕事の途中だから会社は困る)、本当はもっと事前にSOSの
サインを本人が出しているのに、会社側が気がつかないでいるのが現状だ。
今まではIT業界は人の心の管理は苦手としてきた感があり、成果主義が先行していた。
今のIT業界は、単なるオタク系の技術者ではなく、
コミュニケーションのとれる人材を要求している傾向にある。
でも残念ながら企業に人を見抜く力がないことが多い。そういう歴史が無かったからである。
私のところに技術者の採用に当たって面接を依頼してくるIT会社も増えてきた。
人材の教育は社会人になる前に必要だということをつくづく感じる。